50年前の月鉾と函谷鉾

2007年7月号 No.672

特集 50年前の祇園祭を歩く 祇園祭、いまむかし

今からおよそ50年前の昭和35年、
熱気あふれる祇園祭の山鉾町を
くまなく歩く1人の民俗学者がいた。
その人の名は竹田聴洲さん(大正5〜昭和55)。
当時同志社大学の教授であった竹田さんは、
同大学講師の高取正男さん、
大学院生の河原正彦さんを助手に、
夏祭りの代表格である祇園祭を
初めて民俗学的角度から
調査、資料蒐集を行っていた。
写真撮影は清水実さん。
白黒写真が主流であった当時、
カラースライドで撮影された888枚の写真は
それだけで貴重なものだが、
祭りの風景の中に写り込んだ、
当時の町の様子や人々の暮らしぶりは
さらに興味深い。
竹田さんの没後、写真は仏教大学に寄贈されたが、
その後別に見つかった写真が
聴洲夫人の手元に残された。
夫人保子さん所蔵のその写真に合わせて、
助手を務めた河原さんに写真解説をいただき、
調査の概要をまとめた「京都祇園祭調査採訪日記抄」
(『同志社大学人文学研究紀要第四号』所収)を
紐解きながら、50年前の祇園祭に迫ってみた。

写真解説・河原正彦 写真提供・竹田保子

 

-目次-

特集 祇園祭、いまむかし


祇園祭、いまむかし
50年前の祇園祭
<color>
写真解説・河原正彦 写真提供・竹田保子

・祭りの準備
・宵山
・山鉾巡行
・神輿渡御
・祭りの子供 

祇園祭今昔
昭和三〇年代後半 祇園祭の思い出

文・河原正彦
・祇園祭略年表
・山鉾巡行コースの変遷
・祇園祭行事日程

山鉾図鑑<color> 
写真・横山健蔵 他 取材・くらたみゆき
・船鉾
・橋弁慶山

祇園祭・山鉾「今年の見どころ」
取材・くらたみゆき 深井元惠 古都真由美

・長刀鉾/函谷鉾/月鉾
・郭巨山/四条傘鉾/役行者山/黒主山
・鯉山/山伏山/菊水鉾/鶏鉾
・白楽天山/八幡山/北観音山/南観音山
・放下鉾/大船鉾/岩戸山
・鷹山/浄妙山/布袋山
・占出山/霰天神山/綾傘鉾
・伯牙山/芦刈山/木賊山
・保昌山/鈴鹿山/孟宗山
・蟷螂山/油天神山/太子山


今月の風物詩から<color>
 ― 花を生けるということ
文と写真・三重野貴

京を描く<color>夏越祭
絵と文・岩田重義

麻生圭子エッセイ
花のような風物語
祇園祭と暑気払い
文・麻生圭子

名刹・名庭をめぐる 佛光寺
取材・蔵田敏明 写真・横山健蔵

京都職人回想記 銭湯
文・古都真由美

新・時代の小劇場 鬼(一)
文・鬼丈三七、夏宮橙子
取材・構成・オフィス・TO

【新連載】 コラム 京都「食」の現場で
文・山本久仁佳(とようけ屋)

京都ぷらっと日記 ― 千本えんま堂
絵と文・小酒句未果

落語の京都「らくだ」と「百年目」
文・桂都丸 イラスト・吉信素子

京の四季を歩く
桃山・中書島コース
写真と文・薄雲鈴代

お江戸のなかの京都
―秀吉の遺した橋脚

協力・京都府東京事務所

文学を訪ねて北白川天神宮
文・河野仁昭 写真・角野康夫

本を読む・ニュースな話

はじめての京都案内 ― 座禅
文と写真・ジョン アイナーセン

わが青春は京都に仮装行列や!!
文・馬場章夫

わたしのおすすめ味な店―お昼の定食
取材・佐藤和佳子 イラスト・吉信素子


■表紙デザイン:鷺草デザイン事務所 表紙・和文様:kobouz
■背表紙「扇子とおこぼ」 写真・角野康夫

50年前の船鉾町曵きぞめの様子

 次号予告 2007年 8月号

映像・小説が描く京都
京都 ドラマの舞台をめぐる


映像作品や現代文学、それぞれの舞台となった場所にはどんな魅力があるのだろう。
ドラマの世界に触れながら、新たな京都の魅力をさぐる。

特集1 映像のなかの京都
映像のフィルターを通した京都は、特別な輝きを放つ。最新の話題作「憑神」などの映画や、京都サスペンス・時代劇などTVドラマの舞台を訪ねる。最新ドラマのロケ現場にも密着。

特集2 映像の現場から
映画やTVドラマの撮影に欠かせない「美術」の仕事や、ロケをコーディネートするフィルムコミッションの仕事を、インタビューやエッセイでご紹介。

特集3 物語の舞台としての京都
現代作家の小説を中心に、京都のなかのゆかりの場所をめぐる。小説の世界がリアルに迫ってくるはず…。書店員がすすめる京都を舞台にした小説もチェック。


〈連載〉
麻生圭子エッセイ 花のような風物語
京都職人回想記
名刹・名庭をめぐる―岩船寺
新・時代の小劇場―鬼(二)
落語の京都