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文・編集部 <祐> |
8月7日から10日、東山通から松原通へ西に入ると、普段はひっそりしているのに、この期間だけは、多くの露店や人で賑やかです。ここは、あの世とこの世の交差点、六道の辻です。露店で売られているのは、行灯、お線香、お迎え蝋燭、高野槙(こうやまき)など。
初盆に帰る精霊を迎える用具です。素朴な麦芽糖「幽霊子育て飴」の店も出ています。
まず、人々は常は嫌いな行列をものともせず、有名な六道珍皇寺の迎え鐘をつき(実際は鐘楼に包まれていて見えないが、出ている太い綱を手繰り寄せて二度ばかり、引きます)、
精霊をこの世に引き戻します。
そして水塔婆に故人の戒名を書いてもらい、それをお線香で清めて、買った槙の木を水で濡らし、石地蔵前の水盤に浸します。お精霊(しょらい)さんは、高野槙の上に乗るとされています。これは、境内にある閻魔大王の像の横にも座るその右腕・小野篁の伝説からでしょうか。彼は、境内の井戸に入り(期間中は見られない)、高野槙を伝ってあの世へ行き来したというのです(出口は清凉寺の井戸といわれる)。 人々は、この高野槙を持ち帰り、仏壇に供えます。地獄絵図などもあり、独特の雰囲気をかもし出している六道の辻です。 |
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8月16日、午後8時、京都の夏の夜空に浮かぶ大の字。続いて、「妙・法」、「船形」、「左大文字」、「鳥居形」が灯ります。すっかり夏の風物詩として定着していますけど、これは盂蘭盆会のひとつ。先祖を山の彼方の浄土へ送る仏教行事です。
同時に、多くの様々な願 いも托されている清浄なる火なのです。多くの人々は、火がとぼると、手を合わせます。 なかには、万歳を叫ぶ人もいます。
よく、テレビなどで「大文字焼き」と紹介されていると、京都の人の顔は曇ります。「大文字の送り火、もしくは五山の送り火」と静かに訂正します。よその土地で、大文字に似た行事があって、大文字焼きと呼んでいるところもあるらしいのですが、京都は違います。
単なる山焼きや、今川焼きのようにいわないでほしい―毎年、繰り返しそう思っています。 |
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送り火の当日、朝、厄除けに人々は護摩木を奉納します。受付は、大文字は銀閣寺山門前、左大文字は金閣寺不動尊参道、鳥居形は化野念仏寺駐車場。願いが込められた護摩木は、点火に使われます。
昔から、大の文字をうつわの水に映して飲むと、病気しないといわれてきました。山の近くの民家の軒先には、燃えて炭になった松割木が奉書紙に包まれ、ぶら下がっています。
送り火の当日は、関係者のみで登山できませんが、翌朝、早朝から、炭化した薪を拾いに 人々は、我れ先にと、山へ出かけます。 |
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